宿曜経という占いがあるのですが、
私は、主に人間関係を見るときに、この占いを使うことをすすめています。
この占いで最も注目されるのが、「安・壊」の関係といって、
この関係に当たる人と親しくなると、やがては破滅に追い込まれると、
通常の占いでは、忌み嫌われているのです。
つまりこれまで築いてきたものが、ある日突然失われるとか
散り散りバラバラに霧消してしまうとか、壊に当たる人に禍が次々と降りかかるとか、
とにかく不吉なことばかり、取りざたされているのです。
にもかかわらず、ものすごい吸引力で
引き付けられてしまうことが多いのです。
私は、この「安・壊」の関係カップルで、
長い間、お付き合いさせていただいている人達が何組かいますが、
その中の一つのカップルは、最近、ようやく破壊の作用を終えました。
この、壊れたあとの続きがあるのだという、
とてもいい事例です。
壊される側に当たる人のこれまで築き上げてきた組織に
大きな解体作用が起きていたのですが、その壊れ方というのが
まるで魔界の魔物たちが取り憑いたかのように、
憎しみや恨みや嫉妬や疑い、策略、落としいれ、嘘など、
次から次へと毒ガスが噴出すように、
なんともいやらしい事件がおきてしまったのです。
しかも一番の側近が、その首謀となっていたのです。
私から見ると、解体されて当然、早く壊さなければもっと被害が広がってしまう、
そんな組織でしたが、この悲惨な解体は
じりじりと約1年ほど、二人を苦しめ続けました。
私は、この状況を見守るしかありませんでしたが、
「壊」の人は、初め、自分が作った組織から毒々しい攻撃を受けて
精神的にも肉体的にも、強いダメージを受けていました。
そんな中、「安」の人はひたすら「壊」の人を信じ、戦い抜く勇気を与えていました。
破壊と再生は、二つで一つです。
破壊の後には、必ず再生があるのです。
今、この二人は再生に向けて、神々しいほどの、
ものすごいパワーで動き始めています。
この「安」に当たる方は、私に
「あの人の周りにいる『魔』退治を、神に命じられていたのかもしれない」
と語っていました。
「壊」に当たる人が、「安」に当たる人に引き付けられる場合、
一度死んで生まれ変わる作用が必要とされているのかもしれません。
すべては、人が成長していくために神が用意してくれた関係なのです。
この二人は、自分たちが「安・壊」の関係だということを知っていましたが、
この二人のように、信じぬく勇気を出せば、本物の愛に満たされることができます。
恐れることは何もないのです。
吉凶に一喜一憂せず、立ち向かって欲しいという願いを込めて、
凶と恐れられているこの安壊の事例をご紹介しました。